レッドブルの記事一覧

2020/01/21

「ジャン-エリック・ベルニュのF1復帰はない」とレッドブル首脳

レッドブルのドライバー責任者として知られるヘルムート・マルコが、かつてレッドブルの育成ドライバーであったジャン-エリック・ベルニュの復帰は考えられないと語った。 現在は29際となったフランス人ドライバーのベルニュだが、2 […]

2020/01/21

レッドブルF1 ヘルムート・マルコ 「角田裕毅は非常に優秀な才能」

レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、レッドブルのジュニアドライバープログラムにはF1に値する若い才能が枯渇しているとの見方を否定している。 2018年末にピエール・ガスリーのレッドブルへの昇進とブレンドン・ハートレ... 続きを読む

2020/01/21

レッドブル・ホンダ RB15 | 2019年のトレンド“ブーメラン・ベーン”

レッドブル・ホンダ RB15をはじめ、2019年のF1マシンのバージボードには“ブーメラン・ベーン”と呼ばれる大きなベーンが搭載された。 2019年のF1レギュレーションではマシン同士がより密接に追従し、オーバーテイクの可能性を高めることを目指して、フロントウイン... 続きを読む
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2020/01/20

F1 | レッドブルのエイドリアン・ニューウェイ時代は終わりに近づく?

レッドブルでタイトルを獲得したF1マシンを設計してきたエイドリアン・ニューウェイだが、F1での時間は終わりに近づいている可能性があると元F1ドライバーのギド・ヴァン・デル・ガルデは危惧している。 エイドリアン・ニューウェイは、2020年のF1世界選手権でマ... 続きを読む

2020/01/20

エイドリアン・ニューウェイに頼りすぎるのはレッドブルにとって危険だと元F1ドライバー

元F1ドライバーのギド・ヴァン・デル・ガルデは、レッドブルは最高技術責任者であるエイドリアン・ニューウェイにこれからも頼りすぎることがないよう気をつけるべきだと考えている。 現在レッドブル・レーシングのチーフテクニカルオ […]

2020/01/20

レッドブルF1 「ハミルトンが世代交代の波にどう対処するかは魅力的」

レッドブルのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、6回のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンが、マックス・フェルスタッペンやシャルル・ルクレールといった新世代の若手ドライバーたちの波にどれだけ耐えられるかを見ていくのは魅力的だと語... 続きを読む
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2020/01/20

“2019年のサプライズ”アルボンのさらなる向上に元ボスが期待「フェルスタッペンから大いに学ぶべき」

 トロロッソ/アルファタウリF1のチーム代表フランツ・トストは、2019年に同チームからF1にデビューしたアレクサンダー・アルボンについて、シーズンが始まる前から彼に大きなポテンシャルがあることに気付いていたと語った。

 2018年のFIA-F2選手権ランキング3位のアルボンは、フォーミュラEへの参戦が決まっていたものの、レッドブルからのオファーを受け、11月末にトロロッソと契約、F1へと進路を変更した。

 デビューシーズン前に何度かF1マシンでの走行経験を積んできた他のルーキードライバーたちと異なり、アルボンは2019年型マシンのシェイクダウンの際に初めてF1マシンをドライブした。

 だがアルボンは最初からF1ドライバーとしての高い能力を示していたと、トストは言う。

2019年F1第10戦イギリスGP アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)
2019年F1第10戦イギリスGP アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)

「F1カーに初めて乗り、バルセロナで本格的にテストを開始した際に、とてもいい仕事をした。すぐさまポテンシャルを示したのだ」とトストは『RACER』に対して語った。

「バルセロナで私は『彼は若手ドライバーのなかで今年のサプライズになる』と言った。バルセロナテストの間ずっと、彼は非常に優れたパフォーマンスを見せていたのだ」

「(開幕戦の)オーストラリアは難しいレースであり、そこではポイントを獲得できなかった。だが第2戦バーレーンで9位に入り、2ポイントを稼いだ。この結果が彼のポテンシャルを証明した」

■「フェルスタッペンのチームメイトになることにはプラスもあればマイナスもある」とトスト

 トストは、バーレーンの時点でレッドブルはアルボンを将来のドライバー候補として考え始めていたと述べている。アルボンの将来について、レッドブル・レーシング代表のクリスチャン・ホーナーおよびモータースポーツコンサルタントであるヘルムート・マルコとともに話し合いを行ってきたとトストは言う。

 2019年のサマーブレイクの間に、レッドブル・レーシングはピエール・ガスリーをトロロッソに戻し、アルボンを起用することを発表した。アルボンはF1にデビューしてわずか数カ月でトップチームで走ることになったのだ。しかしアルボンはレッドブル・ホンダでの9戦のうち8戦でトップ6に入り、その安定したパフォーマンスを評価され、2020年に向けて契約が延長された。

 アルボンは2020年にはチームメイトのマックス・フェルスタッペンにさらに近づくことが求められるが、焦ることなく学習を積んでいってほしいと、トストは述べている。

2019年F1第16戦ロシアGP アレクサンダー・アルボンとマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2019年F1第16戦ロシアGP アレクサンダー・アルボンとマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

「チームメイトがマックス・フェルスタッペンのようなドライバーである場合、ポジティブな要素は、自分がどの部分でタイムを稼ぐことができ、どこでタイムを失っているのかが分かることだ」

「だが一方で、マックスがあまりに速くて自分が対抗できない場合は、フラストレーションがたまるだろう」

「アレックスは自分のことに集中するべきだ。学習し、自分のやり方で向上していくのだ」

「まだF1での2年目だ。ドライバーがF1を理解するには最低でも3シーズンはかかると、私は考えている」

2020/01/19

レッドブルF1 「ガスリーのレッドブルでのアプローチは完全に失敗だった」

レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、レッドブル・ホンダのおけるピエール・ガスリーのアプローチは“完全に失敗”だったと語る。 2018年にトロロッソ・ホンダで活躍を見せたピエール・ガスリーは、2019年にダニエル・リカル... 続きを読む

2020/01/19

レッドブルF1 「ジュニアプログラムの選定基準はより厳しくなっている」

レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、同チームのジュニアプログラムは成功していると主張する。 レッドブルのジュニアプログラムは、F1パドックで最も成功したドライバーアカデミーであり、マックス・フェルスタッペンやセ... 続きを読む
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2020/01/18

レッドブル 「ホンダF1との2年目となる2020年は言い訳はできない」

レッドブル・ホンダは、2020年のF1世界選手権は“言い訳のできない”シーズンとしてタイトル獲得に照準を合わせている。 昨年、ホンダF1とのパートナーシップを開始したレッドブルは、シーズンを“移行の年”と定めており、ホンダF1との関係強化を主な目標に挙げてい... 続きを読む

2020/01/17

レッドブルF1 「トロロッソに降格した際のクビアトの精神状態は壊れていた」

レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、ダニール・クビアトがトロロッソの降格した際には精神状態が“完全に壊れていた”と語る。 レッドブルの育成プログラムで育った2014年にトロロッソでF1デビューを果たしたダニール・クビ... 続きを読む

2020/01/17

【レッドブル・ホンダ】2020年のF1タイトル獲得に必要な勝利数は?

レッドブル首脳の1人であるヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、2020年にレッドブル・ホンダがF1タイトルを勝ち取るためには、当然ながら昨年よりも確実に勝利数を増やす必要があると考えている。 2019年 […]
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2020/01/17

F1 | レッドブル・ホンダ 「メルセデスに勝つには5勝以上が必須」

レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、2020年のF1世界選手権でタイトルを獲得するのは5勝以上が必須だと語る。 昨年、ホンダF1とのパートナーシップを開始したレッドブル。ヘルムート・マルコはシーズン開幕前に“少なくとも5... 続きを読む

2020/01/17

メルセデスとのタイトル争いに備えるレッドブル・ホンダF1「2020年には6勝以上を挙げる」とチーム首脳が宣言

 レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、レッドブル・レーシングは2020年、6勝以上を挙げ、F1タイトル争いに加わることができると考えている。

 パワーユニット(PU/エンジン)をホンダに変更した2019年、レッドブルとマックス・フェルスタッペンは3回の優勝を獲得した。マルコは2019年シーズンには最低5勝を挙げることができると予想しておりそれは実現しなかったわけだが、2020年には目標を6勝以上に引き上げ、それは可能であると考えている。

2019年F1第11戦ドイツGP 優勝を喜び合うマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、ヘルムート・マルコ、クリスチャン・ホーナー
2019年F1第11戦ドイツGP 優勝を喜び合うマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、ヘルムート・マルコ、クリスチャン・ホーナー

「6回以上は勝てるはずだと私は考えている」とマルコはMotorsport-Total.comに対してコメントした。

「世界タイトルをかけて戦いたい。それには競争力の高いシャシーを用意して開幕戦を迎える必要がある」

「ホンダは新シーズンに向けて進歩を果たしている。ここまで多くの成果を出してきたから、(シーズン最初から上位で戦うという)この目標は達成できるものと考えている。我々はもはや言い訳はできないのだ」

 メルセデスはF1が現在のパワーユニットレギュレーションを採用してから、6年連続でコンストラクターズおよびドライバーズ両タイトルを獲得してきた。マルコは、メルセデスは優れたパワーユニットを作り上げただけでなく、シャシーも強力であり、組織としての力もあるとして、メルセデスに勝つためには「完璧なパッケージ」で戦う必要があると述べている。

 史上最多22戦が開催される2020年シーズンは、3月15日のオーストラリアGPで開幕を迎える。

2020/01/16

レッドブルF1 「ガスリーのトロロッソ降格は彼にも責任がある」

レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、昨年のレッドブル・ホンダでの成績不振に対して“一部の責任”を負うに値すると語る。 今年、レッドブル・ホンダのドライバーとしてシーズンをスタートしたピエール・ガスリーだったが、... 続きを読む
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2020/01/16

ガスリーのトロロッソでの復活は「見事だった」とレッドブル首脳

レッドブルのドライバー責任者として知られるヘルムート・マルコが、ピエール・ガスリーが2019年シーズンの途中でレッドブルからトロロッソに降格されたのは本人にも「いくらかの責任があった」ものの、そこからのばん回は見事だった […]

2020/01/16

レッドブルF1 「カルロス・サインツを手放す必要はなかった」

レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、ジュニアドライバーとして育ててきたカルロス・サインツを手放す必要はなかったが、良い関係の上での円満退団だったとし、放出したことに後悔はないと語る。 カルロス・サインツは、レ... 続きを読む

2020/01/16

F1 | レッドブル・ホンダ 「2020年は3強チーム間の“伝統的”な戦いになる」

レッドブルのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、2020年のF1世界選手権は“伝統的”なシーズンになり、ドライバーとレギュレーションの継続によってメルセデスとフェラーリとの厳しい戦いになると予想する。 2019年と2020年のF1シーズンの変化はごくわ... 続きを読む
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2020/01/16

F1 | レッドブル・ホンダ 「2020年は3強チーム間の“伝統的”な戦いになる」

レッドブルのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、2020年のF1世界選手権は“伝統的”なシーズンになり、ドライバーとレギュレーションの継続によってメルセデスとフェラーリとの厳しい戦いになると予想する。 2019年と2020年のF1シーズンの変化はごくわ... 続きを読む

2020/01/15

F1 | レッドブル 「F1エンジンの2ストローク化は説得力に欠ける」

レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、2025年の次世代F1エンジンは2ストロークエンジンを採用するべきだとするパット・シモンズの提案を支持するにはより多くの説得力が必要がだと語る。 2014年にF1に新しいV6ターボ“パワー... 続きを読む

2020/01/15

アストンマーティン買収を目指すレーシングポイントF1オーナー。交渉は最終段階との報道

 レーシングポイントF1チームの共同オーナーで、同チームのドライバーであるランス・ストロールの父、ローレンス・ストロールが、イギリスの高級スーパーカーメーカーであるアストンマーティン買収に関する交渉を進めており、協議が最終段階に近づいていると、Bloombergが報じた。

 カナダの富豪であるストロールがアストンマーティンの株式取得に関心を持っていることは、2019年12月に報じられたが、Bloombergは最近の報道で、ストロールは多額の負債を抱えつつあるアストンマーティンの株式を取得するために、2憶ポンド(約286憶円)を投入しようとしていると伝えた。

 アストンマーティンの株価は2018年から75パーセント下落しており、同社のスポークスマンは、資金調達のための選択肢を探っていることを認めている。

 ストロールは、投資を行う場合、アストンマーティン社の取締役のポジションを得ることを希望しているという。

2019年F1最終戦アブダビGP ランス・ストロール(レーシングポイント)
ランス・ストロール(レーシングポイント)

 だが、アストンマーティンはストロール以外とも交渉を行っているようだ。中国の富豪で、ダイムラー、ボルボ、ロータス・カーズの株式を所有する吉利汽車(ジーリー)の創業者、李書福が、アストンマーティンとの技術共有契約に関心を持っているといわれる。

 現在、アストンマーティンの株式の60パーセントを、プライベート・エクイティ企業インベストインダストリアルおよびクウェートの投資会社アディームが所有している。

 アストンマーティンは2018年からレッドブル・レーシングのタイトルスポンサーを務めているが、ストロールが同社の株式を取得した場合、レーシングポイントの名称が「アストンマーティン」に変更される可能性がある。

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2020/01/15

「レッドブルF1は是が非でもフェルスタッペンとの契約延長が必要だった」

レッドブルF1は、何としてでもマックス・フェルスタッペンとの契約を延長しなければならなかったとF1ジャーナリストのマーク・プレーストリーは語る。 メルセデス移籍の噂もあったマックス・フェルスタッペンだが、レッドブルF1は2020年シーズンが開幕する前に202... 続きを読む

2020/01/15

エイドリアン・ニューウェイはレッドブルRB16に魔法をかけられるか?

エイドリアン・ニューウェイは、F1界で最高のデザイナーのひとりではあるが、近年はその影響力が影を潜めつつある。しかし、レッドブル・ホンダが2020年にF1ワールドチャンピオン獲得するために彼の力が必要なのは明らかだ。 数々のF1タイトル獲得マシンを設計し... 続きを読む

2020/01/14

F1 | レッドブル・ホンダ、RB16の発表用カラーリングをリーク?

レッドブル・ホンダは、2020年F1シーズンに向けたティザー画像を投稿。そこでさりげなく新車『RB16』の発表用のカラーリングをリークしているのではないかと話題になっている。 一見すると、画像はマックス・フェルスタッペンがファクトリー内をモペットで走行し... 続きを読む
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2020/01/14

F1技術解説レビュー レッドブル:2019年からの規約変更で苦戦もオーストリアGPのアップデートで覚醒

 レッドブル・ホンダの初年度は、新たなパートナーであるホンダの戦闘力が当初は疑問視された。ところが弱さをさらけ出したのはむしろ、レッドブルRB15の車体だった。しかし第9戦オーストリアGPを境に、その後のレッドブルとホンダは着実に結果を出し続けた。

■ニューウィは、新規約への適応が苦手?

 2011年来、エイドリアン・ニューウィの手によるマシンは、後方に向かって車高が上がって行く、『高いレーキ角』が特徴だ。ディフューザーのボリュームを上げることで負圧が増大し、より多くのダウンフォースが発生する。さらにリヤサスペンションがしっかり機能していれば、ストレートの全開走行の際にはリヤが沈むことでフロアは水平に近い位置になり、ドラッグは軽減される。

 ただし、欠点も大きい。一番の問題は、前後輪が巻き起こす乱流がフロア下に侵入しやすいことだ(青矢印参照)。その結果、フロア下のベンチューリ効果が大きな影響を受け、ディフューザーが期待した性能を発揮してくれなくなる。そのためエンジニアたちはフロア脇に複雑な切り欠きやデフレクターを取り付けるなど、いくつもの工夫を凝らしてきた。

 マシン前部に関して言えば、前輪が起こす乱流をフロントウイングによって両脇に飛ばす、いわゆる『アウトウォッシュ』が2018年までは効果的だった。

■レッドブルに特に不利だった規約変更

 しかし2019年の技術レギュレーションは、その乱流が追い抜きを厳しくするとして、大幅に制限した。独特なレーキマシンで強大なダウンフォースを発生していたレッドブルマシンにとって、アウトウォッシュは欠くことのできない武器だった。なのでその大幅な制限は、ライバルチームよりはるかに大きなダメージを、レッドブルに与えたのである。

 クリスチャン・ホーナー代表は、低迷を続けたシーズン前半をこう述懐している。「マシン挙動は極端にピーキーになり、運転だけでなくセッティングも非常に難しくなってしまった。何が起きていて、それにどう対処すべきか理解するのに、われわれは非常に時間がかかってしまった。それがようやくできたのが、(シーズン初優勝を遂げた)オーストリアGPだったということだ」

 レッドブルのフロントウイングはメルセデスと同様の、外側に向かって上がって行く形状である。ダウンフォースを稼ぐのに効果的だが、アウトウォッシュには向いていない。それでもフロアがほぼ水平で、ホイールベースの長いメルセデスW10は、そこまで厳密なアウトウォッシュを必要としない。シーズン前半の両者のパフォーマンス差には、そのことも大きく影響していたといえるだろう。

■モナコ、そしてフランスでのアップデート

 そのハンデキャップ克服の最初の大きなステップが、第6戦モナコGPでのアップデートだった。フロア両脇に付けられた4つの小さなデフレクターが、フロア下部への乱流を防ぐ役割を効果的に果たした。1970年代に一世を風靡したグランドエフェクトカーの、サイドスカートと同じ原理と思ってもらえばいいだろう。

 しかしそれだけでは、メルセデスとフェラーリの追撃には十分ではなかった。前輪の乱流のできるだけ解消するための次の工夫が、新形状のフロントホイールだった。アウトウォッシュ効果を狙った中空のハブは昨年から禁止されたが、レッドブルの空力エンジニアたちは規約ぎりぎりまで攻めて、各スポークを極限まで細く、さらに中心部に向かって大きな空間が開けたのだ。

■オーストリアでの覚醒

 そして次の第9戦オーストリアGPで、レッドブル・ホンダはついに初優勝を遂げる。ここでも新たな空力アップデートとして、フロントウイングにいくつかの形状変更を行った。外見からは大きな変更とは思えなかったが、『フロントとリヤのバランスが格段に改善された』と、マックス・フェルスタッペンは手放しで評価した。具体的にはリヤが安定したことで、コーナー進入からクリップに向けて高い速度を維持できるようになったのである。

■賭けに勝ったレッドブル・ホンダ
 その後もほぼ毎戦優勝争いに絡むようになったレッドブル・ホンダだったが、夏休み以降はその勢いを失ってしまう。第13戦ベルギーGP、第15戦シンガポールGP、第17戦日本GP、第20戦ブラジルGPと、アップデートの手が休まることはなかったが、その効果は限定的に見えた。

 数字の上でも最終戦までの9戦でレッドブルRB15は、最速マシンに比べて平均0.483%遅い。1周80秒のコースと仮定すると、約0.4秒の遅れとなる。獲得ポイントで夏休み前のオーストリアから第12戦ハンガリーGPまでは、平均20.33だったのが、ベルギーGP以降は19.22まで落ちている。ただしこれはスタート直後の度重なる接触事故など、車体性能とは直接関係ない要因が大きかった。

 レッドブルは多くのシーズンで、開幕序盤は相対的な戦闘力でライバルに負けている。それが中盤以降盛り返し、最後には最強かそれにほぼ近いレベルのマシンに仕上げる。そんな独特のパターンを、2019年も踏襲したといえるだろう。そこにはトロロッソ同様、ホンダ製パワーユニットの貢献も大きかった。飛躍的に向上した信頼性の下、ホンダPUはどんどんパワーアップして行った。

 しかし類似した空力コンセプトであるメルセデスとのパフォーマンス比較を見ると、メルセデスが苦手なサーキットでも被害を最小限に食い止めているのに対し、レッドブルはパフォーマンスの落ち込みが大きいことがわかる。2020年に本気でタイトル獲得を目指すのなら、シーズンを通して安定したパフォーマンスを発揮することが、何よりも重要だろう。

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