F1情報の記事一覧
2019/12/14
レッドブルF1のフェルスタッペン「ホンダはパワーの面でメルセデスにほぼ追いついた」
レッドブル・ホンダF1のマックス・フェルスタッペンは、ホンダのパワーユニット(PU/エンジン)について、馬力に関してはメルセデスにかなり近いところまでいっていると語った。メルセデスは現在のターボ・ハイブリッド時代に入ってから6年連続でダブルタイトルを獲得している。
ホンダは2015年にマクラーレンのパートナーとしてF1に復帰。その契約を解消した後、2018年からはトロロッソに、2019年からはレッドブルにもパワーユニットを供給している。
レッドブル・ホンダとして迎えた初めてのシーズンで、フェルスタッペンはオーストリア、ドイツ、ブラジルで勝利を挙げた。一方、トロロッソ・ホンダも2019年には大きな成功を収め、ダニール・クビアトがドイツで3位、ピエール・ガスリーがブラジルで2位と、2回の表彰台を獲得した。
フェルスタッペンはシーズン終盤、ロイターに対し「僕らは正しい道を進んでいる。エンジンのパワーの比較でいうと、僕らはメルセデスにかなり近いところにいる。来年に向けてとても心強い」とコメントした。
■「ホンダの高い信頼性はタイトルを争う上で大きな武器になる」とフェルスタッペン
フェルスタッペンが、ホンダのパワーユニットはメルセデスのパフォーマンスに追いつきつつあり、信頼性も非常に優れているとして高く評価したと、formula1.comも伝えている。
「僕らはメルセデスにかなり近いところにいる。(ホンダは)必死に作業に取り組んできた。最後のふたつ(のエンジンスペック)で大きな改善を果たした」とフェルスタッペン。
「一年を通して目標を持って戦い、その目標と同レベルかそれを超える成果を常に出してきた。それはとてもポジティブなことだと思う。今までになかったことだからね。(ホンダは)持ち込もうとしているものに関してとても正直だ。時には予想よりもよくなる。そうなればもちろん、なおさらうれしいよね」
「今年、ホンダの問題でリタイアしたことはない。一年を通して信頼性が高かったのはとてもポジティブなことだ」
「僕らは過去に信頼性の問題によってたくさんのポイントを失ってきた。マシンとエンジンの両方に問題が起きたんだ。世界タイトルを狙うには、そういうことでリタイアするわけにはいかない。だから状況が改善したことを喜んでいる」
フェルスタッペンは2019年に3勝を含む9回の表彰台を獲得、王者メルセデスのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスに続くドライバーズランキング3位を獲得した。
コンストラクターズ選手権では、レッドブル・ホンダはメルセデスとフェラーリに続く3位、トロロッソはチーム史上ベストタイの6位をつかんだ。
レッドブル・ホンダとフェルスタッペンは、2020年には本格的にF1タイトル争いに加わることを目指すと明言している。
2019/12/13
マクラーレンF1のサインツ&ノリス、2020年型マシンのデビューに備え、シート合わせを完了
マクラーレンF1チームのドライバーたちが2020年に向けてシート合わせを行い、本格的に休暇に入った。
カルロス・サインツJr.は12月10日、2020年シーズンの準備としてマシンのシート合わせを済ませ、これからクリスマス休暇に入るとSNSでファンに報告した。12日にはマクラーレンが、ランド・ノリスがシート合わせを行ったことを明らかにした。
マクラーレンはまだ2020年型F1マシンの発表日を明らかにしていない。2020年にブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)との提携関係を深める関係で、マシンカラーリングに何らかの変更を施す予定だと、CEOザック・ブラウンは述べている。
Seat fit for 2020 done! It makes me really happy to go into Christmas holidays with this kind of things already sorted. Cheers guys! @McLarenF1 pic.twitter.com/VpeGU0KApx
— Carlos Sainz (@Carlossainz55) December 10, 2019
Seat fit day. Complete.
@LandoNorris pic.twitter.com/KATLVgRPlw
— McLaren (@McLarenF1) December 12, 2019
Do not wake until February 2020.
— McLaren (@McLarenF1) December 12, 2019
2019/12/13
FIA会長、F1参戦チームの増加を望むも“質”を重視「健全な12チームで選手権を構成したい」
FIAのジャン・トッド会長は、将来的にF1を最大12チームで構成したいという望みを現在も持っているが、新規参入チームは真に高い競争力と事業継続性を備えているべきだと語った。
最後に12チームでチャンピオンシップが争われたのは、2012年シーズンのこと。このときは苦戦続きだったHRT F1チームがシーズン終了時点で破産申請に追い込まれ、その2年後にはケータハムも撤退して10チーム構成となった。さらにマノーF1も2016年末で消滅したが、この年はハースF1チームが新たに参戦しており、チーム数は10を下回ることはなかった。
これ以降はF1に新しい参入チームがないまま現在に至るが、一方で長い間活躍しているメルセデス、レッドブル、ルノーといったビッグチームがこのままF1に留まり続けるのかという疑問の声も上がり始めている。フェラーリは、現F1オーナーのリバティ・メディアが取りまとめた2021年施行の新ルールに同意しない場合のF1撤退を示唆していたほどだ。
しかしトッドは、これ以上グリッドは縮小しないと自信を見せており、実際に今後数年間をかけてチーム数を微増させることを目論んでいる。
トッドは『Motorsport Week』に対して「12チーム構成が望ましいと考えている。それがF1世界選手権を継続するうえで適正な数だと思う」と語った。
「とはいえ、10チームでも成立はする。それらが(真に)良いチームで競争力があるならば、成立するだろう」
「以前も話したと思うが、我々の優先事項は健全なチームに入ってもらいたいということだ。量より質だ」
「まずは11番目のチームを入れたいが、それは競争力を持つ健全なチームで、F1に何かをもたらしてくれるところであってほしい」
「私の意見としては、レースの最後尾を定位置とするようなチームが11番目になってしまったら、F1を向上させるための付加価値をファンに提供できない」
■最大の問題は『チーム構造の固定化』
トッドは、現在のF1における最大の問題のひとつは、上位を独占するビッグ3と、大きな中団グループ、そしてウイリアムズのような苦戦続きのバックマーカーという構造が固定化してしまっていることだと認めた。
「私は10の健全なチームよりも12の健全なチームの構成を選ぶ。ただし、それが健全な10チームと苦戦する2チームということなら必要ない。本当に適正なチームが加わると確信できるのであれば、私個人としてはぜひF1を12チームで構成したいと考えている」
だが、F1グリッドの枠を獲得し、続けていけるような有望候補は本当にいるのだろうか?
「参入に関心を寄せるチームはときどき現れる。正直に言って、これまでのところ堅実性を確信させてくれるようなチームには出会っていない」とトッドは認めた。
「私が予備的に言葉を交わした人たちのほとんどは、健全なビジネスモデルで運営していける枠組みを示すようなルールが見たいと話していた」
「ほかのスポーツと同じく、チームの保有によって事業価値を築いてほしい」
「そういう趣旨で、参入までのプロセスというのは、新チームの保有をいかに単なる情熱の追求で終わらせずに、優れた事業計画として成立させられるかなのだという話をした」
2019/12/13
F1チーム代表が選んだ2019年トップ10ドライバーが発表に。レッドブル・ホンダのふたりがランクイン
各F1チームの代表が2019年に参戦したF1ドライバーたちを評価、その結果導き出されたドライバーベスト10が発表された。ルーキー3人がトップ10入りを果たしている。
formula1.comは、F1チーム代表が選んだトップ10ドライバーの集計結果を発表した。この企画は、F1チーム代表にそれぞれ2019年のトップ10ドライバーを選んでもらい、F1ポイントシステムに従ってポイントを集計し、ランキングを導き出すというもの。各代表が誰を選んだかは公表されない。
投票に参加した代表の名前は発表されており、フェラーリを除く9チームが参加したことが明らかになっている。
1位は2019年に6度目のタイトルを獲得したルイス・ハミルトン(メルセデス)。2位はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、3位はシャルル・ルクレール(フェラーリ)で、トップ3に3チームのドライバーが並んだ。
また、2019年にF1デビューを果たした3人のドライバー全員が上位10人に入った。アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)は6位でルーキー最上位、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)が9位、ランド・ノリス(マクラーレン)が10位だった。
■F1チーム代表が選んだ2019年トップ10ドライバー
順位 | ドライバー | ポイント |
---|---|---|
1 | ルイス・ハミルトン | 169 |
2 | マックス・フェルスタッペン | 146 |
3 | シャルル・ルクレール | 124 |
4 | バルテリ・ボッタス | 68 |
5 | セバスチャン・ベッテル | 58 |
6 | アレクサンダー・アルボン | 57 |
7 | カルロス・サインツJr. | 55 |
8 | ダニエル・リカルド | 49 |
9 | ジョージ・ラッセル | 41 |
10 | ランド・ノリス | 38 |
※投票したチーム代表:シリル・アビテブール(ルノー)、クリスチャン・ホーナー(レッドブル)、アンドレアス・ザイドル(マクラーレン)、ギュンター・シュタイナー(ハース)、オットマー・サフナウアー(レーシングポイント)、フランツ・トスト(トロロッソ)、フレデリック・バスール(アルファロメオ)、クレア・ウイリアムズ(ウイリアムズ)、トト・ウォルフ(メルセデス)
2019/12/13
リカルド、レッドブルF1時代の僚友フェルスタッペンとは「お互いを尊敬してきた。今でも友人だ」
ルノーのダニエル・リカルドは、2016年から2018年までのレッドブル在籍時代にチームメイトであったマックス・フェルスタッペンについて、「僕たちは今でも友人だ」と語った。
フェルスタッペンは2016年の第5戦スペインGPからレッドブルに加入し、そのレースでF1初優勝を飾った。その後リカルドが2018年末にチームを離れて2019年にルノーに移籍するまで、ふたりはチームメイトだった。
なおこの3年の間に、フェルスタッペンとリカルドは2017年の第11戦ハンガリーGPと2018年の第4戦アゼルバイジャンGPで同士討ちを経験している。
リカルドはポッドキャスト『Beyond the Grid』において「いろいろなことがあったけれど、僕たちはいまだに友人だよ」と語り、2回の接触については「マックス、2回もありがとう!」 と笑った。
彼らは2回の衝突について話せるくらい成熟しており、いまだにともに仕事をする友人であるようだ。
「僕たちはいつだってお互いを尊敬してきた」
「熱い戦いのなかでは、何かが起きることもある。クラッシュのようなことは起きてしまうことだし、僕たちはどれだけ自分たちが激しい競争をしているかわかっている。僕たちは2人とも本当に勝ちたかったし、そのことをお互いに分かっていた」
「僕たちの頭の中には同じ目標があって、ふたりとも常にそれを目指していたんだ」
2019/12/13
フェラーリF1代表、ベッテルとルクレールは「一触即発の状態ではない」と緊張関係を否定
フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、セバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールというドライバーラインアップの扱いが難しすぎるのではないかという意見に異を唱えている。
2019年シーズンの間に、ベッテルとルクレールの緊張関係と衝突の兆しは強くなっていき、それがピークに達した第20戦ブラジルGPでは不名誉な同士討ちが起きた。その結果、あと残り6周を残すところで両者がレースをリタイアする事態となった。
しかしビノットは、ベッテルとルクレールが対立しているとほのめかす報道は事実とはかけ離れていると考えており、「我々のドライバーペアは素晴らしい。一触即発のような関係にはない」とビノットはドイツの『Auto Motor und Sport』に語った。
「我々のドライバーは非常に速く、そして野心的だ」
「マシンを降りれば、セバスチャンとシャルルは互いに良くしている。それに良い雰囲気だ。外部から受ける印象はうわべだけのものだ」
「彼らは互いに話をし、情報を交換してオープンにしている。彼らふたりを管理するのが難しいなどと私は思わない」
ビノットは、ふたりの間のライバル関係がポジティブなものであることが証明されたと主張した。今シーズン、チームは不調なスタートを切ったが、ルクレールはすぐに優れたパフォーマンスを発揮するようになった。そのことが、ベッテルが今年のマシン『SF90』に対して抱えていた問題から立ち直る役に立ったという。
「セバスチャンは自分のマシンに自信を持てなかった。特にブレーキングの時にリヤが不安定になっていた」
「自信を失ってしまったら、限界の力で走行することはできない。ダウンフォースを増やすほど、セバスチャンは自信を取り戻していった」
「彼のラップタイムは向上し、シャルルは彼にとっての優れた基準になったのだ。そのことが彼をさらに後押しした」
「セブ(ベッテルの愛称)には経験があるし、非常に分析的だ。彼は落ち着いて問題に取り組んだ。そして、自身とマシンを改善するために何をしなければならないかを理解した」
■「チームメイトと争う時はもう少し慎重になるべき」
ビノットはまた、ベッテルがシーズン中に何度かマシンのコントロールを失っていたという説に反論した。
「一旦マシンに乗れば、ベストを尽くそうと思うものだ。そのことでドライビングスタイルに影響が出ることはない」
ベッテルとルクレールの間には何ら問題はないと主張する一方で、ビノットはインテルラゴスでの恥ずべき同士討ちの再発は許されることではないと認めた。
「ブラジルでの出来事は起きるべきではなかった。たとえ小さな衝突であったとしても、大きな影響があったのだ。結局のところ、記録上フェラーリのポイントはゼロとなった。良いわけがない」
「あれは無謀な動きではなかった。だがチームメイトと競っている時には、もう少し慎重にならなければいけない」
「彼らはあの衝突が受け入れられないことであることを分かっているし、(ベッテルとビノットは)非公式の場でそのことを話し合った。彼らは我々がどこへ進もうとしているか承知している。そして常にチームが最優先であるということも理解しているのだ」
2019/12/13
フェラーリ首脳「2021年に向けベッテルのモチベーションを確認」ハミルトンとの会談の重要性は否定
フェラーリ社CEOのルイス・カミッレーリは、2019年に入って同社会長ジョン・エルカーンとルイス・ハミルトンが話をしたのは事実だが、2021年のF1ドライバーラインアップ決定において大きな意味を持つ話し合いではなかったと語った。
メルセデスF1チームのハミルトンがエルカーン会長と会って話をしたことが、2019年F1シーズン最終戦アブダビGPの週末に明らかになった。それにより、2020年末でメルセデスとの現契約が切れた後、ハミルトンがフェラーリに移籍するのではないかという推測が高まっている。
ハミルトン、バルテリ・ボッタス、セバスチャン・ベッテル、マックス・フェルスタッペンをはじめとする大勢のドライバーたちが、2020年末にそれぞれのチームとの契約期間の終了を迎える。
2021年のフェラーリのラインアップにも注目が集まっているが、メディアを招いたクリスマスランチの場で、カミッレーリCEOは、ハミルトンとの会合の重要性を否定、ある社交行事において会話をかわしたにすぎないと語った。
「あれはある社交的な催しでのことだった。それが大げさに騒ぎ立てられている。ふたりに共通の友人がいただけのことだ」とカミッレーリCEOは述べた。
■フェラーリ「2021年ラインアップの決定は急がない」ルクレールとは長期契約
フェラーリは2019年に加入したシャルル・ルクレールとは長期的な契約を結んでいるというが、チームメイトのセバスチャン・ベッテルとの契約は2020年末までとなっている。ベッテルとの契約を延長するのか、他のドライバーを起用するのかの判断が迫られる状況だが、急いで決めるつもりはないと、カミッレーリCEOは述べた。
「我々はひとりのドライバー(ルクレール)と長期契約を結んでおり、もうひとりのドライバー(ベッテル)との契約は2020年末で切れる」
「他のドライバーたち、特にルイスが我々のチームに入ることを希望してくれることを非常に光栄に思う。だが、今の段階で決めるのは時期尚早だ」
フェラーリ代表マッティア・ビノットは、ベッテルとの契約については、彼の意向とチームの方向性を確認した上で検討していくと述べている。
「何度も申し上げているとおり、私は今のラインアップで戦えることを幸運だと思っている」とビノットが語ったとFormula1.comが伝えた。
「セブについては、今後彼がどうしたいのかを理解しなければならない。それを確認するために、じっくり話し合いを行っていく必要がある」
「来年、戦略がどう展開するかを見ていく。パフォーマンスもそうだが、彼がマシンにどれだけフィットするか、今後に向けたモチベーションがどうかを確認しなければならない」
「つまり、彼がミスを犯すかどうかの問題ではない。彼が未来の自分をどう見るか、我々がラインアップをどう考えるかという問題なのだ」
2019/12/13
フェラーリF1、2020年型マシンの発表日を決定。早期ローンチのプランを代表が明かす
スクーデリア・フェラーリが、他チームに先駆けて、2020年F1マシンの発表日を明らかにした。
チーム代表マッティア・ビノットは、フェラーリのクリスマスメディアランチにおいて2月11日火曜日にニューマシンを披露すると発言、チームはSNSを通してそれを正式に認めた。
ビノットは、早い段階でローンチ仕様のマシンを披露し、テスト開始までの間に開発を進めると述べている。
「(2020年は)極めて早い段階でマシンを発表する」とビノット。
「我々が一番乗りになるだろう。マシンの披露を行ってから開発を進める理由は、バルセロナテストの前にいくつかダイナモでの認証が必要だからだ」
「2020年2月11日にマシンを発表する。その後、ベンチテストの集中的なプログラムを実施してから、バルセロナに向かう」
2020年のカレンダーがF1史上最多の22戦に拡大された関係で、プレシーズンテストは2日減らされ、合計6日間に定められた。テストは2回、いずれもスペイン・バルセロナで行われ、1回目は2月19日から21日、2回目は2月26日から28日に開催される。2020年シーズンは、3月15日のオーストラリアGPで幕を開ける。
フェラーリは2019年もメルセデスと破ることができず、235点の大差でコンストラクターズ選手権2位にとどまった。2020年に悲願のタイトル獲得を達成できるかが注目される。
2019/12/12
ラッセル、クビサに予選で全勝も「レースでは苦戦させられた」
ウイリアムズからF1にデビューしたジョージ・ラッセルは、チームメイトのロバート・クビサを指標にF1での初年度を過ごした。クビサを速さで上回ったラッセルだが、特定の分野ではクビサの方が優れていたとも認めている。
ラッセルとクビサは2019年を迎えるにあたり、まったく違った野望を持っていた。ラッセルがルーキーイヤーに仕事を学ぶことに集中していたのに対し、クビサは彼自身および批判的な人々に対し、8年間のブランクがあってもF1の最高レベルで戦えることを証明するべく必死になっていた。
しかしながらこのふたりには、相手を打ち負かすという共通の目標があった。ラッセルは予選では100パーセントの勝率でクビサを上回ったが、決勝では経験豊富なクビサが優位だったことを認めた。
「シーズン後半は、十分なスタートが切れず、1周目にロバートに追い抜かれ、アグレッシブになりきれないといった流れになることが多かった。その後、ペースが向上しても、なかなか彼を抜けず、レース中盤にようやくオーバーテイクするという展開だ」とラッセルは説明した。
最終戦アブダビGPではラッセルがクビサより上位でフィニッシュすることになったが、クビサを抜くまでには約24周を要した。
「終盤の僕たちのペースは非常に強力だった。僕は序盤のラップを改善すれば、それで問題ない」とラッセルは語った。
「同時に、クルマをもっとうまくコントロールする必要がある。けれども良い形でシーズンを終えることができたと思う」
マシンのパフォーマンス不足により、ドライバーたちは2019年シーズンを中団グループ上位で戦うことができなかった。しかしルーキーイヤーでのラッセルを、メルセデスやウイリアムズの関係者たちは高く評価している。
「ジョージはF1での初めてのシーズンを困難な環境で戦った」とウイリアムズのシニアエンジニアであるデイブ・ロブソンは語った。
「しかしながら彼の才能、走り、熱意は明らかであり、彼が並外れた真のF1ドライバーになるために必要な要素を、すべて手にしていることは間違いない」
「その一方で、まだ彼はそうした資質を十分発揮していないかもしれないが、今年彼が積んできた非常に貴重な経験が、この先大きな成果となって返ってくるかもしれない」
2019/12/12
F1ベトナムGPのサーキットレイアウトが変更に。コーナーが追加
2020年に初開催となるF1ベトナムGPの主催者は、4月のハノイでのレースに向け、修正版のサーキットレイアウトを発表した。今回発表されたレイアウトにはコーナーがひとつ追加されている。
ハノイ・サーキットは、既存の市街地道路と、F1の最も象徴的な会場である鈴鹿やモナコ、ニュルブルクリンクといったサーキットからヒントを得て作られた、レース専用の常設セクションが組み合わされている。
2018年11月に発表された最初のレイアウトは、合計22カ所のコーナーを備えていたが、水曜日に主催者が発表した改定版では、コースの最後に新たなコーナーが追加されていた。
以前は最後の2コーナーは高速の左コーナーと、それに続くさらにタイトな左コーナーで構成されていた。
しかし市の既存のインフラを見直した主催者は、変更を加えた。現在のコースは、タイトな左ターンの前でさらに右側に曲がっており、その後はよりオープンなもうひとつの左コーナーに続いている。
コーナーを追加したことで、ハノイはコーナー数でシンガポールに肩を並べることになる。これまではシンガポールがカレンダーのなかで唯一23カ所のコーナーを備えたコースだった。またこの改定で周回距離は5.565kmから5.607kmに延長された。
「新コースを建設し、地理的な評価を行うなかで、F1とFIAの助言によってターン22を調整し、ターン23を追加しました。彼らはイベント主催者と緊密に仕事をしており、すべての変更が標準レギュレーションに確実に準拠するようにしてくれています」とベトナムGPコーポレーションのCEOを務めるレ・ゴック・チーは説明した。
「新たなターン23は100パーセントの左コーナーで、ここから再度コースの幅が15mに拡大します。ハノイで初めてレースをするドライバーたちは、そこでスタート/フィニッシュラインに向けた最後のプッシュができるでしょう」
チーは、改定版のレイアウトがより良い内容のレース展開と、エキサイティングなオーバーテイクの機会をもたらす助けになることを期待している。「私たちのコースには1.6kmのロングストレートがありますが、それはシーズン中でも最長のロングストレートのひとつです。そこではマシンが時速335kmに達するのを見ることになるでしょう」とチーは語った。
ハノイ・サーキットは、テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズのような多くの近代的サーキットを20年以上手がけてきたヘルマン・ティルケのアドバイスを元に、初めてF1内部のモータースポーツチームによって設計された。
主催者は先週、300mの長さに及ぶ特注のピットビルを含む建築工事が、予定どおり来年1月初旬に完了することを認めた。
同国での初グランプリは4月5日に開催される。2020年シーズン3戦目のレースであり、バーレーンGPと中国GPの間に行われる。
2019/12/12
ガスリー「トロロッソF1への降格を告げられた時、不公平だと思った」
ピエール・ガスリーは、レッドブル首脳からトロロッソに戻るよう言われた時のことを振り返り、フェアではないと感じ、不満を覚えたと語った。
10日、ガスリーはフランスの新聞L’Équipeの企画で、1時間にわたって読者からの質問に答えた。そのなかでガスリーが語ったところによると、レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコは当初、少なくとも2019年シーズン末まではレッドブル・ホンダから動かさないと話していたという。2019年にトロロッソからレッドブルに昇格したガスリーは、首脳陣が満足するような成績を挙げることができず、サマーブレイク中にトロロッソへの復帰を言い渡された。
「僕にとって重要なのは、ポジティブな気持ちを維持して前に進むことだ」とガスリーは言う。
「このニュースを告げる電話を受けた時、苛立ちを覚えた。この決定はフェアじゃないと感じたからだ。レッドブルでの6カ月間、悔しい思いをしてきた。自分のポテンシャルの80パーセントしか発揮できておらず、向上するための手段も与えられていなかったんだ」
「でもこの悔しさをポジティブなエネルギーに変えようと決心した。そうして挽回しようとしたんだ。言葉にするよりも、答えをコース上で出したいと思った。僕は速さを失ってなどいないということを、結果で証明したかった」
■「守られなかった約束がある」とガスリー
レッドブルとの半年に何があったのかと聞かれ、「チームと僕の間にとどめておくべき事柄がある」とガスリーは答えた。
「F1は過酷な世界だ。金や政治が影響する場合もある。決定にかかわるそういう要素すべてを考慮に入れるべきだ。そうしないのは考えが甘すぎる」
「ヘルムートはいくつかの約束をした。僕はアブダビまではチームにとどまると、彼は言った。いくつか守られない約束があり、がっかりしたこともある。でもF1では重要なのはパフォーマンスだけではないということは分かっている」
「僕は自分自身のことに集中したい。僕自身にももっと他にやれることがあったと思う。それは分かっている」
「僕はまだ23歳だ。いつか世界チャンピオンになるという野望を持っている。長い目で見れば、今年経験したことはいずれ教訓として役立つだろう」
ベルギーGPからトロロッソに戻ったガスリーは本来の力を発揮し始めた。4戦連続で予選Q3に進出、ブラジルGPでは2位表彰台を獲得し、2020年にトロロッソに残留することもすでに確定している。ガスリーと交代する形でレッドブルに昇格したアレクサンダー・アルボンは、首脳陣から高く評価され、2020年に向け契約を延長した。
2019/12/12
ガスリー「トロロッソF1への降格を告げられた時、不公平だと思った」
ピエール・ガスリーは、レッドブル首脳からトロロッソに戻るよう言われた時のことを振り返り、フェアではないと感じ、不満を覚えたと語った。
10日、ガスリーはフランスの新聞L’Équipeの企画で、1時間にわたって読者からの質問に答えた。そのなかでガスリーが語ったところによると、レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコは当初、少なくとも2019年シーズン末まではレッドブル・ホンダから動かさないと話していたという。2019年にトロロッソからレッドブルに昇格したガスリーは、首脳陣が満足するような成績を挙げることができず、サマーブレイク中にトロロッソへの復帰を言い渡された。
「僕にとって重要なのは、ポジティブな気持ちを維持して前に進むことだ」とガスリーは言う。
「このニュースを告げる電話を受けた時、苛立ちを覚えた。この決定はフェアじゃないと感じたからだ。レッドブルでの6カ月間、悔しい思いをしてきた。自分のポテンシャルの80パーセントしか発揮できておらず、向上するための手段も与えられていなかったんだ」
「でもこの悔しさをポジティブなエネルギーに変えようと決心した。そうして挽回しようとしたんだ。言葉にするよりも、答えをコース上で出したいと思った。僕は速さを失ってなどいないということを、結果で証明したかった」
■「守られなかった約束がある」とガスリー
レッドブルとの半年に何があったのかと聞かれ、「チームと僕の間にとどめておくべき事柄がある」とガスリーは答えた。
「F1は過酷な世界だ。金や政治が影響する場合もある。決定にかかわるそういう要素すべてを考慮に入れるべきだ。そうしないのは考えが甘すぎる」
「ヘルムートはいくつかの約束をした。僕はアブダビまではチームにとどまると、彼は言った。いくつか守られない約束があり、がっかりしたこともある。でもF1では重要なのはパフォーマンスだけではないということは分かっている」
「僕は自分自身のことに集中したい。僕自身にももっと他にやれることがあったと思う。それは分かっている」
「僕はまだ23歳だ。いつか世界チャンピオンになるという野望を持っている。長い目で見れば、今年経験したことはいずれ教訓として役立つだろう」
ベルギーGPからトロロッソに戻ったガスリーは本来の力を発揮し始めた。4戦連続で予選Q3に進出、ブラジルGPでは2位表彰台を獲得し、2020年にトロロッソに残留することもすでに確定している。ガスリーと交代する形でレッドブルに昇格したアレクサンダー・アルボンは、首脳陣から高く評価され、2020年に向け契約を延長した。
2019/12/12
リカルド「2020年に向けルノーF1を改善するためのアイデアがある」
ダニエル・リカルドはこの冬の休暇は彼自身だけでなく、ルノーF1チームのメンバー全員にとっても大切だと考えている。しっかり休養を取った後、2020年に向けて改善に取り組んでいきたいとリカルドは語った。
F1チームは2019年、21レースにプレシーズンテストを加えた、長いシーズンを過ごしてきた。
「もちろんしっかり休みを取るよ。皆がそうすべきだと思う」とリカルドは語った。
「仕事があろうがなかろうが、誰もがある時期に切り替える必要があると、強く思うんだ。ある時点までくると、働きすぎのために目標を達成できなくなってしまう。そんなことはもはや生産的ではない。だから休暇を取ろう」
リカルドは休暇の後、2020年に向けて彼自身とチームの活動のやり方に変更と改善を加えようと計画している。
「来年に向けて、いくつかの件についてもっとうまくやったり、改善するためのアイデアがあるんだ」とリカルド。
「今年はチームによく溶け込むことができたと感じているが、振り返ってみると、もっとやれることがあったと思う。シーズンが始まる前やテストの前に、もう少し存在感を示したい」
「それに、新しいシーズンを迎えるにあたって、チームとして一緒にできることのアイデアがいくつかある。技術的なことだけではなく、チーム全体として勢いをつけて(2月末のプレシーズンテストの)バルセロナに臨みたい。シーズンが始まる前にね」
2019/12/12
ルイス・ハミルトンとバレンティーノ・ロッシがマシン交換。ふたりのレジェンドがMotoGPとF1マシンで走行
メルセデスF1チームのルイス・ハミルトンとMotoGPライダーのバレンティーノ・ロッシがマシンを交換して走行するという企画が、12月9日に実施された。6度のチャンピオンであるハミルトンはMotoGP仕様のヤマハYZR-M1に、9度のチャンピオンのロッシは2017年型メルセデスW08に乗り、スペイン・バレンシアで走行した。
これはふたりの共通スポンサーであるモンスターエナジーによる企画で、ハミルトンがMotoGPマシンに乗るのは初めてのこと。ロッシは約10年前にフェラーリF1マシンでテストを行った経験を持つ。
走行が行われた直後には写真などが公開されず、水曜にイタリアのLa Repubblicaは、ハミルトンがクラッシュしたと報じたが、ハミルトン本人がそれを否定、「ふたりともとてもうまくやれた。トラブルはまったくなかったし、最高の一日だったよ!」とSNSで発言した。
Sky Sportsによると、ふたりとも挙動が乱れるシーンはあったものの、大きな問題はなかったという。ハミルトンは「小さなスピンを1回したが、マシンを壊してはいない」とコメントしている。
ロッシはハミルトンのタイムから1.5秒落ちのラップタイムを記録、ハミルトンはロッシより4秒遅いタイムだったとSky Sportsは伝えている。
2019/12/11
フェラーリF1がeスポーツ参戦初年度にタイトルを獲得。コンストラクターズ部門はレッドブルが制す
F1のeスポーツシリーズのチャンピオンを決めるシーズン最終戦が12月4日にロンドンで開催され、2019年シーズンはフェラーリのデイビット・トニッツァがタイトルを獲得。フェラーリはeスポーツ参戦1年目での戴冠を達成した。
トニッツァは、ランキング2位のフレデリック・ラスムッセン(レッドブル)に26ポイントの差をつけて最後の3レースを迎えた。ところが第10戦鈴鹿、第11戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズでラスムッセンが2連勝を飾り、ラスムッセンがランキング上でトニッツァを逆転。トニッツァは4ポイント差でラスムッセンを追いかける状況で最終戦に臨んだ。
舞台となったインテルラゴスでポールポジションからレースをスタートしたトニッツァは2位に入賞と、優勝には届かなかった。しかしラスムッセンが10位に終わり、獲得ポイントも1ポイントにとどまったため、トニッツァがランキングトップの座を取り戻して2019年シーズンのチャンピオンを勝ち獲った。
最終的な獲得ポイント数は、トニッツァが184ポイント、2位のラスムッセンが171ポイント、3位のダニエル・ベレズナイ(アルファロメオ)が128ポイントだった。コンストラクターズランキングでは、レッドブルが246ポイントを獲得してタイトルを獲得した。
フェラーリはこの2019年シーズンよりeスポーツに参戦しており、既存のF1チームのなかでは最後にeスポーツへの参戦を表明したチームだ。フェラーリF1チームの前チーム代表マウリツィオ・アリバベーネはeスポーツ参戦に否定的な立場だったが、現在チーム代表を務めるマッティア・ビノットは、eスポーツシリーズへの参戦を“真剣に”考えていたと明かしていた。
2019/12/11
「ライバルはフェラーリF1を動揺させようとしただけ」疑惑表明は策略と代表が主張
フェラーリF1チーム代表のマッティア・ビノットは、2019年後半のフェラーリのパワーユニットにまつわる憶測は、チームにプレッシャーをかけようというライバルチームの策略にすぎないと主張している。
フェラーリはF1の夏季休暇後に突如としてパフォーマンスを向上させたため、ライバルチームはパワーのアドバンテージの理由がどこにあるのか、解明しようとした。
レッドブルからの問い合わせによって、FIAはエンジンのパワーを向上させるための仕掛けに関し規則の明確化を行うため、一連の技術指令書を発行した。
しかしビノットは、フェラーリに対するライバルチームの疑念はおそらく見せかけだけのものであり、フェラーリにプレッシャーをかけて”動揺”させようという策略でしかないと主張した。
「彼らが本当に我々を疑っていたのかどうか分からない」とビノットはドイツの『Auto Motor und Sport』に語った。
「彼らはおそらく状況を利用して我々にプレッシャーをかけたのだろう。プレッシャーをかければ動揺させることができる。これは敵を混乱させようという、F1のゲームの一部だ」
「我々のやっていることは、競技と技術競争だけではない。敵に痛手を与えられることは、何でも利用するのだ」
アメリカGPの週末には、FIAが最初の技術指令書を出した24時間後の決勝日に、フェラーリがストレートスピードにおけるアドバンテージを失ったことで、不正があったのではないかという説が浮上した。
ビノットは、ライバルチームがフェラーリは競争力を失ったと指摘したことは正しいが、その理由が間違っていると語った。
「彼らは間違った結論を下した」とビノットは言う。
「我々はエンジンの使用条件を変えてはいなかった。ダウンフォースをさらに生み出すことで、ドラッグが増加した。そのため、我々はコーナーでは速かったが、ストレートでいつもより遅くなった」
ビノットは、フェラーリのエンジニアたちが2019年にエンジン面で達成した進歩を誇りに思っているが、チームのパワーユニットには50馬力のアドバンテージがあるというライバルたちの主張は間違っていると語った。
「真実はその数値からはほど遠い」とビノットは付け加えた。「最大でも20馬力だと思うが、それでもかなりの数値だ」
「エンジンパフォーマンスが近づいていることを考えれば、20馬力は大きなアドバンテージであり、予選と決勝で助けになる」
「私は今年の開発を誇りに思っている。2014年のハイブリッド元年のことは忘れていない。メルセデスとの差は大きかった。80馬力を超えていたのだから!」
「我々はマラネロのファクトリーで、この差を埋めるために途方もない努力をしてきた。この分野で我々は素晴らしい仕事をしたと断言できる」
2019/12/11
メルセデスF1が新18インチタイヤのテスト。ラッセルが200周以上を走りこむ
2021年F1に向けて18インチタイヤの開発を行っているピレリは、今週、メルセデスの協力のもとにテストを行った。
F1は2021年に大規模なレギュレーション変更を行う計画で、その一環として、現在13インチのホイールが2021年には18インチに変更される。ピレリはチームの協力を得てコース上でのテストをすでにスタートしており、9月にはルノー、11月にはマクラーレンがプログラムに取り組んだ。
メルセデスが2019年最後のテストを担当、12月8日、9日の2日間にわたり、ウイリアムズF1チームに所属するジョージ・ラッセルがアブダビのヤス・マリーナ・サーキットで走行を行った。ラッセルは初日は100周、2日目は118周を走りこみ、データを収集した。
2021年用タイヤの次回テストは、2020年2月にスペイン・ヘレスで行われ、フェラーリが担当する。
2019/12/10
【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム】質問募集のお知らせ
【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム】では、今年のオフシーズンに質問コーナーを実施します。レースに関係すること、ファクトリーでの仕事、またレースに関係ないことでもかまいません。小松エンジニアに聞いてみたいことがあれば、ぜひご応募ください。
質問を採用された方のなかから抽選で数名の方に、小松エンジニアからご提供いただいたスペシャルプレゼントをご用意しております。
質問コーナーの詳細は下記を参照。
・質問募集時期:12月10日(火)〜12月24日(火)
・宛先:info@as-web.jp (オートスポーツweb編集部宛)
メールのタイトルを『小松コラム質問コーナー』としてお送りください。
・メール記入事項:質問者の名前(PN可)、質問事項(プレゼント希望者は郵便番号、住所、氏名、電話番号をお忘れなく)
※プレゼントの当選発表は、発送をもってかえさせていただきます。なお当選者の方々には、プレゼントのSNSへの掲載を控えていただくようお願い致します。
2019/12/10
「ボッタスにはハングリー精神が欠けている」元F1ドライバーのウェーバーやクルサードが弱点を指摘
元F1ドライバーのマーク・ウエーバーは、メルセデスのバルテリ・ボッタスはチームメイトのルイス・ハミルトンと比べて、ホイール・トゥ・ホイールの戦いにおける闘争心が少し欠けていると考えている。
ボッタスとハミルトンは、2019年シーズン序盤の4戦においてそれぞれ2勝を挙げ、メルセデスはこの年の早い段階で圧倒的な優位性を誇ってみせた。しかしながら、後に6度のF1世界王者となるハミルトンがその後4連勝を飾り、ボッタスとその他のライバルたちを引き離した。
ボッタスは第17戦日本GPと第19戦アメリカGPで優勝したが、ウエーバー曰く、ボッタスはまだ闘争心に欠けており、彼の反撃は十分ではなく遅すぎたという。
「バルテリにとっては厳しいシーズンだった」とウエーバーは『Channel 4』の『On the Marbles』ポッドキャストで語った。
「プレシーズンテストのあと、フェラーリはシーズン初めから調子を出してくるかに見えたがそうはならなかった。そうしたのはメルセデスであり、彼らは非常に強力だった」
「そしてシーズンの中盤にフェラーリが復活した。だがフェラーリが追いついたかという時に、ふたたびルイスが白熱の戦いにおいて彼の経験値を発揮した」
「ホイール・トゥ・ホイールのバトルでは、失敗も想定した戦いのためのハングリー精神がいるものだ。だがバルテリはそうした面が少々欠けていることが多い」
「ルイスは誰に対しても一流の攻撃をする。(シャルル)ルクレールには攻撃性があり、セブ(セバスチャン・ベッテルの愛称)にも攻撃性がある。彼はひとりずつ排除していくのだ」
「シーズンを通して、彼のスタミナのレベルは並外れていた」
『Channel 4』におけるウエーバーの同僚であり、F1でのライバルでもあったデイビッド・クルサードは、ボッタスがハミルトンを倒すために身につける必要がある強さは、一貫性にあると指摘した。
「基本的に、まず彼は予選でルイスを抜く必要がある。予選で彼(ハミルトン)は非常に確実な仕事をしている」とクルサードは語った。
「一度そうしたら、(ボッタスには)レースでも彼を抜くための一貫性が必要だ。ルイスは大抵の場合、ホイール・トゥ・ホイールの戦いでは最強のドライバーのひとりだと思う」
「それ以外で、彼にさらにできることがあると想像するのは難しい。なぜならあとはラップタイムとコース上での展開の話になるからだ。その他のことはたいして重要ではない」
2019/12/09
F1オランダGPの舞台ザントフォールトに18度バンク誕生。故ホワイティングがコース設定に精魂傾ける
F1の2020年シーズンスケジュールに組み込まれたオランダGPの舞台となるザントフォールトサーキット。同地でのF1開催は1985年以来で実に35年ぶりとなる。F1レースの復活に向けて、数カ所にバンクのあるコーナーが設計されているが、これは今年3月に急逝したFIAレースディレクター、チャーリー・ホワイティングの熱心なサポートによって起案されたものだという。
オランダGP主催者たちは2020年の大イベントに向けて、ザントフォールトの歴史的なコース改修を行っている。
ほとんどの作業は、F1を開催するためのインフラの改良だが、サーキット自体にもいくつか調整が加えられ、ターン4のフーゲンホルツ・コーナーと、最終右コーナーのアリー・ルイエンダイク・コーナーにも改修が行われる。アリー・ルイエンダイクはインディ500で2度の優勝を飾ったオランダ人ドライバーだ。
双方のコーナーには18度の傾斜角度がつけられる予定で、インディアナポリス・スピードウェイよりも急勾配になる。これがF1ドライバーの注意を引くことは間違いないだろう。
オランダGP運営責任者のエリク・ウエイヤーズは、2019年F1シーズン開幕直前のメルボルンで急死したFIAレースディレクターのチャーリー・ホワイティングが、バンクを設定するアイディアの推進を支持していたことを明らかにした。
「彼は、グラベルトラップや短いピットレーンなど、サーキットのレイアウトについて非常に熱心だった」とウエイヤーズは語った。
「ルイエンダイク・コーナーでは、彼はクラッシュバリアをコースすぐのところに設置することを提案した。そうすればコースを外れた時の衝撃が緩和される。コースから距離が離れるほど、角度と衝撃が大きくなる」
「サーキットを訪れたある日、オフィスに戻った我々は、『バンクをつけるのはどうだろう?』という話をした。アリーにもぴったりだ。彼のルーツがアメリカにあることを考えるとね。我々はそのアイディアをFOM(フォーミュラ・ワン・マネージメント)に持ち込んだ。彼らも熱心で、こうしてバンクは実現した」
ザントフォールトはイタリアの建築企業ドローモに改修を委託している。
「我々は専門家が必要だと認識していた。そのためドローモに連絡をとった」とウエイヤーズは付け加えた。
「我々の考えを伝え、ザントフォールトを昔ながらのサーキットに留めたいという説明を行った。彼らはそれに基づいて作業を始め、それは非常にうまくいった」
FOMの代表団が初めてザントフォールトを訪れた後、オーバーテイクが難しいことで悪名高いこのコースで、どのようにオーバーテイクを増やすかについて話し合ったという。
「2017年の1月に話を戻すと、フォーミュラワン・マネジメントの人々が施設とサーキットを初めて見学に来た。彼らは”昔ながらのサーキット”にとても魅了されていたよ」とウエイヤーズは振り返った。
「我々は、コースについて変更はほとんどできないと指摘した。ストレートを200メートル伸ばすなどできないからだ」
「その後我々はFOMの技術担当者たちに会い、ザントフォールトをどのようにしたら”セクシー”でオーバーテイクに適したコースにできるか話をした」
「最初のアイディアはターン13をシャープにするか、シケインを入れてスピードを落とさせるというものだった。そうすればドライバーは最初のターンに向けて全開で加速し、早い段階でDRSを利用できるからだ」
2019/12/09
「2021年F1のシート争いはすでに始まっている」とハミルトン。メルセデス代表に多数の売り込みと明かす
ルイス・ハミルトンは、2021年のメルセデスのシートに関して大勢のドライバーたちが問い合わせをしてきていると語った。そのなかにはトップドライバーも含まれているとハミルトンは示唆した。
ハミルトンとメルセデスとの現契約は2020年末までとなっているが、その後の計画をまだ決めてはいない。最近はフェラーリ移籍の可能性についての噂も持ち上がっている。
6日、パリで行われた2019年FIA表彰式の際に、ハミルトンは将来のドライバー移籍についてのうわさに言及した。
「今は面白い時期だ。多くのドライバーがあらゆる場所でポジションを探しているんだ。大勢のドライバーたちがトト(・ウォルフ)に電話をかけてチームに入りたいと言っている。さっきそこにいた人間を含めてね」とハミルトンは、フェルスタッペンがステージに上がった後にコメントした。
「皆が今の自分のチームを離れて僕らのところに来ようとしている。それは理解できることだよ。皆勝ちたいし、勝てる組織の一員になりたいと思うのは当然のことだ」
ハミルトンはフェラーリ会長ジョン・エルカーンとすでに何度か会合を持ったと報じられている。しかし13歳の頃から関係を築いてきたメルセデスを離れるのは難しいことだと、ハミルトン自身は認めた。
金曜日に移籍の可能性について再度尋ねられたハミルトンは、自身の意見を繰り返し述べた。
「僕は今のチームを愛しているし、一緒に仕事をしている人たちを愛している。自分がこれほど愛しているものから離れていくのは本当に難しいことだ。チームや組織、ボスたちにいたるまでね」
「僕は13歳の時からメルセデスとともに活動している。だから他のどこかに自分がいることを想像するのはとても難しい」
「僕が(ワークスチームに)所属してきた過去7年で築き上げられたものがある。もちろんメルセデスはそれ以上の期間取り組んできたけれど、今の時点ではそうしたことの存在が大きい」
「とても強力なチームなんだ。内部の深いところから強さを作り上げ、今のような安定性を持つことには、時間がかかったと思う」
「ひと晩で出来あがったようなものではない。それに今の他のチームは、僕たちが持っているような一体感を持っていない。そうしたことを作り上げるには時間がかかるんだ」
ハミルトンのプランは、チーム代表であるウォルフが2021年以降にどういう道を選ぶかに左右されるものと考えられる。
もしウォルフがメルセデスを去ることになれば、ハミルトンはフェラーリに移籍するか、もしくはF1での生活を終えて引退することを考えるかもしれない。
「トトがいなくても環境は変わらないだろうか? 僕はそうは思わない。でも彼は、彼にとって正しいことをやるべきだ」とハミルトン。
「何が自分にとって正しいことかが分かったら、選択をしなければならない。彼は彼にとって正しい選択をし、彼と彼の家族、そして彼の将来にとってベストな選択をするべきだ。変化もときには良いものだよ」
ハミルトンとともに表彰式のステージに立ったウォルフは、将来について早急に決めるつもりはないと発言した。
「これはある程度時間をかけなければならないプロセスだ。実際のところ、現状では予想外のことは何も起きていない」とウォルフは語った。
「我々ふたりは長い間ともに仕事をしてきた。互いに信頼しているし、難しい時期もともに乗り越えてきた。そうして絆を深め、強くなってきた」
「我々以外にも、チーム内の仲間の輪を構成する多くのメンバーがいる。だから我々は当然ながら、チームがどこへ向かっているのか、ルイスのキャリアはどうなるのかといったことを、常に話しているのだ」
2019/12/09
コンストラクターズ6連覇のメルセデスF1、2020年シーズンのエントリー料は史上最高額の約6億円に
2019年シーズンにコンストラクターズ選手権とドライバーズ選手権において6連覇を達成したメルセデスF1は、2020年シーズンは史上最高額のF1エントリー料を支払うことになる。
すべてのF1チームは、一律55万6509ドル(約6040万円)の世界選手権エントリー料を支払わなければならないが、その他にも2019年シーズンに獲得したポイント数を基にした追加費用を支払わなければならず、現在その金額は1ポイントあたり5563ドル(約60万円)に設定されている。
コンストラクターズ選手権のチャンピオンであるメルセデスは1ポイントあたり6677ドル(約72万円)を追加しなければならず、2020年シーズンのエントリー料の合計は549万812ドル(約5億9600万円)と非常に高額になる。これは2019年の選手権で2位だったフェラーリより200万ドル(約2億1700万円)以上高い金額だ。
F1にパワーユニット(PU)が導入されて以降、メルセデスは他のチームよりも優位に立ち、6シーズン連続でコンストラクターズ選手権のタイトルを獲得した。最高獲得ポイントは2016年の765ポイントで、2019年より26ポイント多かった。
しかし2017年のエントリーフィー合計は473万8410ドル(約5億1500万円)で、2020年にメルセデスが支払うエントリー料よりも低かった。これはFIAが過去2年の間、アメリカの消費者物価指数を基にしたインフレ率を組み込み、ポイントベースの費用に適用していたからだ。
エントリー料の額で対極にいるウイリアムズは、2019年シーズンは第11戦ドイツGPでロバート・クビサが1ポイントを獲得したのみだった。これによりウイリアムズは、F1の世界にしては比較的控えめな金額である56万2072ドル(約6100万円)を支払うことになる。
■2020年シーズンの各チームのエントリー料
チーム | 2019年の獲得ポイント | ポイントに基づく追加費用 | トータルエントリー料 |
---|---|---|---|
メルセデス | 739 | 約5億3570万円 | 約5億9600万円 |
フェラーリ | 504 | 約3億440万円 | 約3億6480万円 |
レッドブル・ホンダ | 417 | 約2億5100万円 | 約3億1230万円 |
マクラーレン | 145 | 約8760万円 | 約1億4800万円 |
ルノー | 91 | 約5500万円 | 約1億1540万円 |
トロロッソ・ホンダ | 85 | 約5100万円 | 約1億1180万円 |
レーシングポイント | 73 | 約4400万円 | 約1億450万円 |
アルファロメオ | 57 | 約3440万円 | 約9480万円 |
ハース | 28 | 約1700万円 | 約7730万円 |
ウイリアムズ | 1 | 約60万円 | 約6100万円 |

2019/12/09
【動画】2019年F1アクション・オブ・ザ・イヤー:ルクレールとのバトルを制したフェルスタッペン
2019年FIA表彰式が開催され、各選手権上位者および特別賞受賞者へのトロフィー授与が行われた。ファン投票により決定したアクション・オブ・ザ・イヤーは、イギリスGPでシャルル・ルクレールと激しいバトルを繰り広げたマックス・フェルスタッペンに贈られた。
レッドブル・ホンダのフェルスタッペンとフェラーリのルクレールはレース中盤、ホイール・トゥ・ホイールのバトルを展開。ルクレールにコース外に押し出されるような形になった後、フェルスタッペンはクラブコーナーでオーバーテイクを成功させた。
2019/12/07
89歳の元F1最高権威者エクレストン、自分は伝説の存在にはならないと語る「人々はすぐに忘れてしまうだろう」
元F1最高権威者のバーニー・エクレストンは、自分は語られるほどの功績を残すことなく、ひとたびこの世を去ってしまえば「あっという間に人々から忘れ去られる」と発言した。
現在89歳のエクレストンは、F1ドライバー、そしてドライバーのマネージャーからチームオーナーへと転身し、その後は約40年にわたってグランプリレースのすさまじいまでの発展と繁栄を、その先頭に立って率いてきた。そしてF1をごく小規模な熱狂的愛好者集団から、グローバルなビジネス帝国へと変容させていったのだ。
心の底ではひとりのドライバーであるエクレストンは、しかし同時に絶大な権力を振りかざしてパドックに対立を引き起こすような人物でもあった。2017年初めにリバティ・メディアがF1を買収した際、彼は後任へとバトンを渡すことを強いられた。
最近配信されたポッドキャスト番組『Beyond the Grid』にF1のトム・クラークソンと出演したミスター“E”(エクレストン)は、自分の功績について尋ねられた際、自分の人生など他人からはすぐに忘れられてしまうものだとして以下のように語った。
「歴史に残るようなものなど私にはない。他の多くの人々と同様、この世を去ればほんの数カ月で忘れ去られるだろう」
「誰も思い出したりはしない。世界は周り続けるし、新しい人たちが現れ、新しいことが起きる。たとえば20年前と比べても、今の世界は動きがとても早い」
「人々は、新しい出来事や新しいアイデアに意識が向きやすいものだ」
エクレストンは、現在も機会があればF1のパドックに足を向けている。2019年最終戦アブダビGPを訪れた際には、ルイス・ハミルトンが英国女王の新年叙勲リストから漏れ続けている件に関する議論に割って入った。エクレストンは過去に一度爵位を辞退したことがあると明かした。
「ああしたことに、私はことさら賛成するものではない。20何年か前、私もその機会を得たが辞退しようと決めたことがある」とエクレストンは説明した。
「実際のところ、自分がやってきたことは誰かに感謝される類いのものではないと考えているからだ。私は国のために良いことをしたくて、これまでやってきたわけではない」
「仮に、偶然私がやったことが国のためになったとすれば、それは良かったと思う。だが意図してやったものではないということだ」
エクレストンはさらに、その論理をハミルトン自身の爵位の問題にもあてはめた。
「彼は間違いなく、英国のために素晴らしい仕事をした」とエクレストン。
「一方で、たとえば私のように、彼も意図してそうしたわけではない。自分のやりたいことがうまくいくようにと考えて活動してきたのだろう」
「ただ多くの局面において、金銭的な利益は得られなくても国のために何かをしたいという人々は存在する。彼らにとっては、国のために何かができたということ自体がうれしいのだ」
2019/12/07
悩めるルノーF1、テクニカルディレクターの離脱を発表。技術部門の大規模再編が続く
ルノーF1チームは、6日、シャシー部門のテクニカルディレクターを務めたニック・チェスターがチームを離脱することを発表した。
チェスターは19年にわたりルノーで働き、技術面でチームを支えてきた人物。2019年シーズンに期待どおりのパフォーマンスを発揮できなかったルノーは、11月にディルク・デ・ビアを空力ボスに起用すること、2020年にパット・フライが加入することを発表している。チェスターの離脱についてチームは「シャシー部門の大規模な再編プラン」の一環であると述べている。
チェスターはガーデニング休暇に入っており、それが終了した後、正式にチームを去ることになる。
ルノー・スポール・レーシングのマネージングディレクター、シリル・アビテブールは、チェスターは長年チームを支え、チームがグリッド後方から中団上位へと浮上するために貢献したとして感謝の言葉を贈っている。
2018年にコンストラクターズ選手権で4位だったルノーは、今年、トップ3に近づくことを目指していたが、ランキング5位にポジションを落とす結果に終わった。